ノックアウトの育て方|病気に強く繰り返し咲くローズレッドの木立バラ
ノックアウトは、ローズピンクを帯びた赤色の花を房咲きにする、四季咲きの木立バラです。
清水園芸店では、近年の暑い夏を含めた育てやすさの目安として、バラをタイプA~Dに分類しています。
ノックアウトはタイプBです
耐病性と耐暑性に優れ、比較的葉を保ちやすい品種です。真夏に葉と根を守る管理を行うと、秋にもローズレッドの花を楽しみやすくなります。
30秒で分かるノックアウト
系統 フロリバンダ 花色 ローズピンクを帯びた赤色 花の大きさ 約7~8cm 花形 丸弁の半八重~二重咲き 香り ごく弱い 開花性 四季咲き・春から晩秋まで繰り返し咲く 樹高・樹幅 樹高約90~120cm・樹幅約80~120cm 樹形 横張り性の木立樹形 仕立て方 木立仕立て、鉢植え、地植え、花壇植え 日照 1日4~6時間程度が目安。明るい半日陰にも比較的対応 育てやすさ タイプB・耐病性が高く初心者にも育てやすい このバラの良いところ
- 黒星病に特に強く、一般的なバラより葉を保ちやすい
- 春から秋まで繰り返し花を咲かせやすい
- 株全体を覆うように花が咲き、花壇を明るく見せる
- 耐暑性と耐寒性があり、幅広い地域で育てやすい
- 鉢植え・地植えの両方に向く
購入前に知っておきたいこと
- 香りはごく弱い品種です
- 大輪バラのような一輪の豪華さより、株全体の花数を楽しむバラです
- 枝が横へ広がるため、植え場所にはある程度の幅が必要です
- 小枝が増えやすく、冬剪定では枝の整理が必要です
- 耐病性が高くても、風通しや水管理が悪いと葉が傷むことがあります
こんな方におすすめです
- 病気に強い木立バラを探している方
- 薬剤散布の回数をできるだけ少なくしたい方
- 香りより花数と繰り返し咲きを重視する方
- 初めてバラを育てる方
- 花壇や庭を長期間明るく見せたい方
ノックアウト
ノックアウト@ac画像
ノックアウト@ac画像
花と樹形の特徴
ノックアウトは、ローズピンクを帯びた明るい赤色の花を、数輪ずつ房になって咲かせます。一輪の花形をじっくり観賞するというより、株全体を覆うような花数と華やかさを楽しむバラです。
花径はおおむね7~8cmです。丸みのある花弁が半八重から二重に開き、開きかけの花には、ごく弱いティー系の香りや、わずかにスパイスを思わせる香りを感じることがあります。
春の一番花が終わった後も新しい枝を伸ばし、花がらを早めに切ると、秋まで繰り返し花を咲かせやすい品種です。
樹形は横張り性の木立タイプで、樹高は約90~120cm、樹幅は約80~120cmが目安です。枝数が増えやすいため、地植えでは株間を十分に確保し、鉢植えでは枝を整理しながら育てます。
木立バラとして育てます
ノックアウトは、つるバラではなく、フロリバンダ系の木立バラです。株元から複数の枝を伸ばし、自然な株立ちになります。
ノックアウトには枝変わり品種として「つるノックアウト」があります。通常のノックアウトとは枝の伸び方や仕立て方が異なるため、購入時には品種名を確認してください。
仕立て方 清水園芸店の評価 地植えの木立仕立て おすすめ 鉢植えの木立仕立て おすすめ 花壇の列植 おすすめ 小枝が増えて株の内側が混み合うと、日当たりと風通しが悪くなります。細い枝、内向きの枝、交差する枝を整理し、株の中心まで光と風が入るように育てます。
詳しい育て方を見る
植え場所
春と秋は、日当たりと風通しの良い場所で育てます。1日4~6時間程度の日照が得られる場所が適しています。
一般的なバラより明るい半日陰にも対応しやすい品種ですが、日照が極端に少ない場所では枝が細くなり、花数が減ることがあります。
近年の猛暑を考えると、次のような場所がおすすめです。
- 午前中によく日が当たる
- 真夏の午後は少し日陰になる
- 強い西日が長時間当たらない
- 壁やコンクリートからの照り返しが少ない
- 風が通り、熱と湿気がこもりにくい
耐暑性の強い品種でも、鉢土の高温、水切れ、強い西日が重なると葉が傷むことがあります。
地植えでは、建物の南側で熱がこもる場所や、照り返しの強いコンクリート際を避けると管理しやすくなります。
地植えと鉢植え
地植え
地植えでは根を広く張るため、水切れが起こりにくく、枝数と花数を増やしやすくなります。株間はおおむね80cm~1m程度を確保し、隣の株と枝葉が重なりすぎないようにします。
植え穴には、水はけと保水性のバランスが良い土を使用します。雨の後に水が長くたまる場所や、いつまでもぬかるむ場所は避けてください。
鉢植え
鉢植えにも向きます。若い株は8号鉢でも育てられますが、株が充実した後は10号鉢程度を目安にすると、水切れや根詰まりを抑えやすくなります。
枝が横へ広がりやすいため、鉢を壁へ密着させず、周囲に風が通る空間を確保します。
水やり
地植え
植え付け後、根付くまでは乾かしすぎないようにします。十分に根付いた後は基本的に雨を利用できますが、真夏に雨の少ない日が続く場合は、朝の涼しい時間に株元へたっぷり水を与えます。
葉の表面だけを濡らすのではなく、根のある深さまで水が届くように、ゆっくり灌水してください。
鉢植え
春と秋は、鉢土の表面が乾いたら、根鉢全体へ水が行き渡るようにたっぷり与えます。
真夏は朝の水やりを基本とし、夕方に鉢土が乾いている場合は、鉢の温度が下がってから追加で水を与えます。
少量の水を何度も表面へかけるより、一度の水やりで根鉢全体を十分に湿らせることが大切です。
肥料
ノックアウトは花つきの良い品種ですが、特別に多量の肥料を必要とするバラではありません。一般的な木立バラと同じ量を基本にし、枝葉の状態を見ながら調整します。
肥料を多く与えすぎると、枝葉が混み合い、株の内部の風通しが悪くなることがあります。葉色が十分に濃く、枝も勢いよく伸びている場合は、追加の肥料を控えます。
地植え
1~2月 寒肥 300g
6月頃 一番花後のお礼肥 150g
9月頃 秋花のための追肥 150g
高温期は根への負担になることがあるため、清水園芸店では7月・8月の固形肥料を休止しています。その代わりに、キトサン溶液「ばら専科」を土に灌水し、夏の生育環境づくりに利用します。
ノックアウト1株あたりの年間肥料代は約230円です。
※ローズサポーター20kgをご購入の場合の目安です。鉢植え
春から秋まで、7月・8月を除いて月1回程度、鉢の大きさに合わせて固形肥料を与えます。
7号鉢 20g程度
8号鉢 30~40g程度
10号鉢 50~60g程度
12号鉢 70~80g程度
7月・8月は、暑さで根が疲れやすいため、固形肥料を休止します。
枝葉がよく茂り、葉色も十分に濃い場合は、肥料を増やさず、株の様子を見てください。
剪定
冬剪定
1~2月頃に、株全体の高さをおよそ2分の1から3分の2程度残して切り戻します。
枯れ枝、極端に細い枝、株の内側へ向かう枝、交差する枝を取り除き、太く充実した枝を中心に残します。
ノックアウトは小枝が多くなりやすいため、すべての枝を残すと株の内側が混み合います。株の中心まで光と風が入る状態に整えてください。
花後剪定
房全体の花が終わったら、花房の下にある充実した葉の上で切り戻します。
ノックアウトは実をつけやすいため、繰り返し開花させたい場合は、花がらを早めに切ります。花がらを放置すると、株の力が実の形成に使われ、次の花が少なくなることがあります。
深く切りすぎる必要はありません。葉を残しながら、花房の下を軽く切り戻します。
夏剪定
秋の花をある程度そろえて咲かせたい場合は、8月下旬から9月上旬頃に夏剪定を行います。
枝の長さをおよそ3分の2程度残し、細い枝や枯れ枝を整理します。
ノックアウトは自然に繰り返し咲きやすいため、秋花を一斉に咲かせる必要がなければ、強い夏剪定を行わず、花がら切りを続ける育て方もできます。
夏に葉が少なくなった株や弱っている株は、通常より浅く切り、できるだけ葉を残してください。猛暑が続いている時期は、日程だけで判断して強く切らず、気温と株の状態を見て調整します。
花がら摘み
ノックアウトは、花後に実をつけやすい品種です。秋まで花を繰り返し楽しむ場合は、花弁が散り始めた花房を早めに切り取ります。
一輪ずつ切るより、房全体の花が終わった時点で、花房の下から切ると作業がしやすくなります。
ローズヒップを観賞したい場合は、秋以降の花がらを一部残すこともできます。
耐病性と葉の管理
ノックアウトの大きな特徴は、一般的なバラと比べて耐病性が非常に高いことです。特に黒星病に強く、うどんこ病にも比較的強いと評価されています。
薬剤散布の回数を減らしても葉を保ちやすいため、初めてバラを育てる方や、薬剤散布をできるだけ少なくしたい方に向いています。
ただし、耐病性が高いことと、どのような環境でも病気にならないことは同じではありません。
次のような環境では、ノックアウトでも葉が傷むことがあります。
- 株同士を狭い間隔で並べている
- 枝葉が密集して風が通らない
- 日照が極端に少ない
- 長雨が続いて葉が乾きにくい
- 水切れや根詰まりで株が弱っている
- 落ち葉を株元へ長期間残している
耐病性だけに頼らず、株間を確保し、落ち葉を片付け、混み合った枝を整理することが大切です。
鉢植えでは、壁へ密着させず、鉢と鉢の間に風が通る隙間を作ってください。
近年の猛暑では夏越しが重要です
夏・猛暑が毎日続く日本@ac画像ノックアウトは現在の日本でも育てやすいバラです
ノックアウトは耐暑性に優れ、現在の日本でも比較的育てやすいバラです。ただし、真夏の強い日差し、水切れ、鉢土の高温が重なると、耐暑性の強い品種でも葉が傷むことがあります。
耐暑性が強いことは、どのような環境でも無傷で夏を越せるという意味ではありません。
夏に葉を多く失うと、秋に伸びる枝が細くなり、花数が減ることがあります。暑い時期は無理に花を咲かせ続けず、葉と根を守ることを優先します。
真夏の管理で大切なこと
- 午後の強い西日を避ける
- 鉢土の水切れを防ぐ
- 鉢や株元の温度上昇を抑える
- 株の内側まで風を通す
- 夏の葉をできるだけ残す
- 弱った株を深く剪定しない
- 7月・8月は固形肥料を休止する
- 秋花を重視する場合は、真夏のつぼみを調整する
遮光
鉢植えでは、真夏だけ午後から半日陰になる場所へ移すと、葉焼けや水切れを軽減しやすくなります。
移動できない場合は、遮光率20~30%程度の遮光ネットを利用し、強すぎる日差しをやわらげます。
遮光ネットを枝葉へ密着させると熱がこもるため、枝葉から少し離して設置してください。遮光率が高すぎると枝が細くなることがあるため、暗くしすぎないようにします。
根を高温から守る
鉢の側面へ直射日光が当たり続けると、鉢土の温度が上がります。二重鉢、白色の鉢カバー、遮光板、すのこなどを利用し、鉢を熱いコンクリート面へ直接置かないようにします。
株元へ腐葉土、軽石、もみ殻燻炭などを2~3cm程度敷くと、土の急激な乾燥をやわらげることができます。
マルチング材は幹の根元へ厚く寄せすぎず、株元の状態を確認できるようにしてください。
水切れを防ぐ
ノックアウトは葉数が多くなりやすく、成株では水の消費量が増えます。真夏は朝に十分な水を与えます。
夕方に鉢土が乾いている場合は、鉢の温度が下がってから追加で水を与えます。
少量の水を何度も表面へかけるより、根鉢全体へ水が行き渡るように与えることが大切です。
風通しを確保する
ノックアウトは小枝が多くなり、株の内側が混み合うことがあります。枯れ枝、極端に細い枝、重なり合う枝を整理し、株の中心へ風が入るようにします。
ただし、真夏に健康な葉を大量に取り除くことは避けてください。
鉢植えを複数並べる場合は、隣の株と葉が重ならない程度に間隔を空けます。
夏は肥料を控える
高温期に固形肥料を多く与えると、弱った根へ負担をかけることがあります。
清水園芸店では、7月・8月の固形肥料を休止し、9月に気温が下がり始めてから施肥を再開しています。
葉色が濃く、枝もよく伸びている場合は、秋の追肥も一度に多く与えず、株の状態を見ながら行います。
夏はつぼみを調整する
秋の花を重視する場合は、6月中旬頃から9月上旬頃まで、小さなつぼみを早めに摘み取ります。花を咲かせるために使う力を、葉と根の維持へ回すためです。
ノックアウトは繰り返しつぼみをつけるため、すべてのつぼみを摘む作業が負担になることがあります。
その場合は、細い枝についたつぼみを優先して摘み、太く元気な枝の花だけを少数楽しむ方法もあります。
夏に葉が減った場合
高温や水切れで葉が減った株は、すぐに強い肥料を与えたり、深く切り戻したりせず、午後の強い日差しを避け、水切れを防ぎながら回復を待ちます。
枝が緑色で芽が生きていれば、気温が下がるにつれて新しい葉が出ることがあります。枯れ枝だけを整理し、残っている葉を大切にしてください。
栽培者の評価を見る
良い評価
- 一般的なバラより病気が出にくく、育てやすいという声が多い
- 黒星病に強く、薬剤散布を減らしても葉を保ちやすいという評価がある
- 春から秋まで、次々と花を咲かせるという感想がある
- 花がらを切ると、比較的短い間隔で次のつぼみが上がるという声がある
- 株全体を覆うように花が咲き、花壇が明るくなると評価されている
- 夏の暑さに比較的強く、夏にも枝葉を伸ばしやすいという声がある
- 寒さにも比較的強く、幅広い地域で育てやすいと感じる人がいる
- 鉢植えでも地植えでも育てやすいという感想がある
- 初めて育てるバラとして選びやすいという評価がある
- 細かな花形よりも、花数と丈夫さを重視する人から高く評価されている
困った評価
- 香りが非常に弱く、香りを重視する人には物足りないことがある
- 枝が横へ広がるため、予想より場所を取ることがある
- 小枝が多くなり、冬剪定で枝を整理するのに時間がかかることがある
- 花一輪の形は素朴で、大輪バラのような豪華さは少ないと感じる人がいる
- 花色が赤とも濃いピンクとも見えるため、好みが分かれることがある
- 花がらを残すと実がつきやすく、次の花が少なくなることがある
- 風通しの悪い場所では、耐病性の高い品種でも葉が傷むことがある
- 鉢植えでは株が茂ると水の消費量が増え、真夏に水切れしやすくなることがある
- 古株になると、新しい太いシュートが少なくなったと感じる栽培者もいる
タイプA~Dの評価について
タイプA~Dは、清水園芸店が夏の育てやすさと、年間の管理にかかる手間をもとに分類した目安です。
タイプA 夏に葉が傷みにくく、管理の負担が少ない、とても育てやすいバラ初心者の方、できるだけ手間をかけたくない方タイプB 夏に葉が比較的傷みにくく、育てやすいバラ初心者の方、育てやすさを重視したい方タイプC 夏に葉が傷むことはあるものの、管理次第で回復しやすく、比較的育てやすいバラ少しチャレンジしてみたい初心者の方タイプD 花の美しさや香りが魅力ですが、夏の管理に少しコツが必要なバラある程度栽培経験のある方、中級者の方向けどのタイプでも、日当たりや風通し、水管理などの栽培環境によって、生育状態や病気の発生しやすさは変わります。
また、この分類は無農薬栽培のしやすさを示すものではありません。
必要に応じて農薬を適正に使用することを前提として、夏の育てやすさや管理の負担を目安として分類しています。夏は花よりも、葉と根を守る管理を
ノックアウトは耐暑性と耐病性に優れるバラですが、真夏の強い西日、水切れ、鉢の高温が重なると、葉が傷むことがあります。
秋にもローズレッドの花を楽しみたい場合は、真夏は無理に咲かせず、夏の葉をできるだけ残すことが大切です。
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