ザ・マッカートニーローズの育て方|強香のローズピンク大輪花と夏の管理
ザ・マッカートニーローズは、鮮やかなローズピンクの大輪花と、非常に豊かな香りを楽しめるハイブリッドティー系の木立バラです。
フランス・メイアン作出で、元ビートルズのポール・マッカートニー氏の名を冠した品種として知られています。
清水園芸店では、近年の暑い夏を含めた育てやすさの目安として、バラをタイプA~Dに分類しています。
ザ・マッカートニーローズはタイプCです
真夏に葉が傷むことはありますが、樹勢と回復力があり、夏の管理を工夫すると秋にも香りの良い花を楽しみやすいバラです。
30秒で分かるザ・マッカートニーローズ
| 系統 | ハイブリッドティー |
|---|---|
| 花色 | 鮮やかなローズピンク |
| 花の大きさ | 約11~12cm |
| 花形 | 半剣弁高芯咲き~半剣弁平咲き |
| 香り | 非常に強い香り |
| 開花性 | 四季咲き・春から秋まで繰り返し咲く |
| 樹高・樹幅 | 樹高約120~150cm・樹幅約80~100cm |
| 仕立て方 | 木立仕立て、鉢植え、地植え |
| 日照 | 日なたを好む。真夏は午後の強い西日を避ける |
| 育てやすさ | タイプC・夏に葉が傷んでも回復しやすい |
このバラの良いところ
- 香りの強さを高く評価する声が多い
- 鮮やかなローズピンクの大輪花が華やか
- 春から秋まで繰り返し咲きやすい
- 樹勢が強く、葉が傷んでも回復しやすい
- 切り花にして室内でも香りを楽しめる
購入前に知っておきたいこと
- 枝が横へ広がり、株姿が乱れることがあります
- 秋口に長いシュートが伸びることがあります
- 花が大きいため、枝が細いと花首が傾く場合があります
- 高温期は花が早く開き、花もちが短くなることがあります
- 鉢植えでは真夏の水切れと鉢の高温に注意が必要です
こんな方におすすめです
- 香りの強い大輪バラを探している方
- 華やかなローズピンクの花が好きな方
- 切り花でも楽しみたい方
- 樹勢のある木立バラを育てたい方
- 夏の水やりや置き場所を少し工夫できる方
ザマッカートニーローズ

ザマッカートニーローズ@画像

ザマッカートニーローズ@画像
花と樹形の特徴
ザ・マッカートニーローズは、鮮やかなローズピンクの大輪花を咲かせます。咲き始めは半剣弁高芯咲きで、咲き進むと花弁がゆるみ、やわらかな半剣弁平咲きになります。
花径はおおむね11~12cmです。一輪でも存在感があり、花壇で眺めるだけでなく、切り花としても楽しめます。
最大の魅力は非常に豊かな香りです。玄関まわり、庭の通路、人が近くを通る場所へ植えると、花と香りを身近に楽しめます。
高温期は花が早く開き、花弁数が少なく見えたり、花もちが短くなったりすることがあります。美しい大輪花と香りは、春と秋に最も楽しみやすくなります。
木立バラとして育てます
ザ・マッカートニーローズはハイブリッドティー系の木立バラです。樹高はおおむね120~150cm、樹幅は80~100cm程度が目安です。
枝は直立するだけでなく、横方向へ広がることがあります。また、秋口に長いシュートが伸び、半つる状に見える場合があります。
ただし、つるバラとして大型のアーチや壁面へ誘引する品種ではありません。冬剪定で高さを整え、木立バラとして管理するのが基本です。
| 仕立て方 | 清水園芸店の評価 |
|---|---|
| 地植えの木立仕立て | おすすめ |
| 鉢植えの木立仕立て | おすすめ |
| 花壇の単植 | おすすめ |
| 切り花用の栽培 | おすすめ |
枝が横へ広がる場合は、冬剪定と花後剪定で外向きの枝数を調整します。花の重みで枝が傾く場合は、支柱へ軽く留めると株姿を整えやすくなります。
詳しい育て方を見る
植え場所
春と秋は、日当たりと風通しの良い場所で育てます。午前中から十分に日が当たるほど枝が充実し、大輪花を咲かせやすくなります。
ただし、近年の猛暑では、真夏に朝から夕方まで強い直射日光が当たり続ける場所は、葉焼け、水切れ、鉢の高温が起こりやすくなります。
近年の猛暑を考えると、次のような場所がおすすめです。
- 朝から正午頃まで日が当たる
- 真夏の午後は建物や樹木の影に入る
- 強い西日が長時間当たらない
- 壁やコンクリートからの照り返しが少ない
- 株の周囲に風が通る
春と秋にはよく日が当たり、真夏だけ午後に日陰になる場所が理想的です。
地植えと鉢植え
地植え
地植えでは根を広く張るため、水切れが起こりにくく、太い枝と大輪花を育てやすくなります。株間はおおむね80cm~1m程度を確保します。
枝が横へ広がることがあるため、通路のすぐ近くへ植える場合は、枝が人へ当たらない位置を選んでください。
鉢植え
鉢植えにも向きます。若い株は8号鉢でも育てられますが、株が充実した後は10号鉢程度を目安にすると、水切れや根詰まりを抑えやすくなります。
大輪花と長い枝を支えるため、鉢植えでは主枝を3~5本程度に整理し、必要に応じて支柱を添えます。
水やり
地植え
植え付け後、根付くまでは乾かしすぎないようにします。十分に根付いた後は基本的に雨を利用できますが、真夏に雨の少ない日が続く場合は、朝の涼しい時間に株元へたっぷり水を与えます。
大輪花を咲かせる時期に極端な乾燥が続くと、蕾が傷んだり、花が小さくなったりすることがあります。
鉢植え
春と秋は、鉢土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れるまで与えます。真夏は朝の水やりを基本とし、夕方に鉢土が乾いている場合は、気温が下がってから追加します。
枝葉がよく伸びるため、鉢植えでは水切れが早くなることがあります。受け皿へ水を長時間ためたままにせず、通常は水を残さないようにしてください。
肥料
ザ・マッカートニーローズは花つきが良く、大輪花を繰り返し咲かせるため、肥料切れすると枝が細くなり、花数や花の大きさが低下しやすくなります。
ただし、真夏の高温期に固形肥料を多く与えると、弱った根の負担になることがあります。
地植え
1~2月 寒肥 300g
6月頃 一番花後のお礼肥 150g
9月頃 秋花のための追肥 150g
高温期は根への負担になることがあるため、清水園芸店では7月・8月の固形肥料を休止しています。その代わりにキトサン溶液「ばら専科」を土に灌水し、夏の生育環境づくりに利用します。
ザ・マッカートニーローズ1株あたりの年間肥料代は約230円です。
※ローズサポーター20kgをご購入の場合の目安です。
鉢植え
春から秋まで、7月・8月を除いて月1回程度、鉢の大きさに合わせて固形肥料を与えます。
7号鉢 20g程度
8号鉢 30~40g程度
10号鉢 50~60g程度
12号鉢 70~80g程度
7月・8月は、暑さで根が疲れやすいため、固形肥料を休止します。
夏に葉が黄変した場合も、すぐに肥料不足と判断せず、高温、水切れ、過湿、根詰まり、病気の有無を確認します。
剪定
冬剪定
1~2月頃に、枯れ枝、細すぎる枝、内向きの枝、交差する枝を取り除きます。株の高さをおおむね2分の1程度に切り戻し、太く充実した枝を残します。
秋口に長いシュートが伸びた場合も、木立バラとして育てる場合は、冬剪定で全体の高さを整えます。
花後剪定
咲き終わった花は、花の下にある元気な5枚葉を1~2枚残して切ります。深く切りすぎると次の開花まで時間がかかるため、通常は軽めの剪定を基本にします。
切り花として利用する場合も、葉を多く残すように切ると、次の枝が伸びやすくなります。
夏剪定
秋にも花を楽しみたい場合は、8月下旬から9月上旬頃に、伸びすぎた枝先を軽く整えます。
夏に葉を多く落として弱っている株は、無理に一斉剪定をせず、枯れ枝や細い枝を整理する程度にします。残っている葉を大切にし、株の回復を優先してください。
耐病性と葉の管理
ザ・マッカートニーローズは耐病性が比較的良く、樹勢も強いため、葉が傷んでも新しい芽を伸ばしやすい品種です。
ただし、高温多湿、長雨、風通しの悪い環境では、黒星病やうどんこ病などが発生することがあります。
枝が横へ広がり、株元が混み合った場合は、内側の細枝や重なった枝を整理し、株の中心まで風が通るようにします。
病気の出た葉や落ち葉は株元へ残さず、必要に応じて登録内容を確認した農薬を適正に使用してください。
近年の猛暑では夏越しが重要です

猛暑が続く日本の夏@ac画像
ザ・マッカートニーローズは現在の日本でも栽培できます
ザ・マッカートニーローズは現在の日本でも栽培できます。樹勢と回復力がありますが、真夏に一日中強い直射日光が当たる場所では、葉焼け、水切れ、鉢の高温、花弁の傷みが起こりやすくなります。
春から初夏までは十分に日光へ当て、真夏だけ午後の強い日差しを弱めると、秋まで葉を残しやすくなります。
真夏の管理で大切なこと
- 午後の強い西日を避ける
- 鉢土の水切れを防ぐ
- 鉢や株元の温度上昇を抑える
- 横へ広がる枝を整理して風通しを確保する
- 6月中旬頃から9月上旬頃までは、無理に花を咲かせない
- 夏の葉をできるだけ残す
- 弱った株を深く剪定しない
- 7月・8月は固形肥料を休止する
遮光
鉢植えでは、真夏の午後だけ、遮光率20~30%程度の遮光ネットを利用できます。
遮光ネットを葉へ密着させると熱がこもるため、枝葉から少し離して設置してください。一日中暗くするのではなく、強い午後の日射を弱めることが目的です。
根を高温から守る
株元へ腐葉土、バーク堆肥、敷きわらなどを3~5cm程度敷くと、土の乾燥と急激な温度上昇を抑えやすくなります。幹の根元へ直接厚く寄せず、少し離して敷いてください。
鉢植えでは、次のような対策があります。
- 白色や明るい色の鉢カバーを利用する
- 一回り大きな鉢へ入れて二重鉢にする
- 鉢をコンクリートの照り返しから離す
- 鉢台などで鉢底を少し持ち上げる
- 鉢の西側へ板や遮光シートを置く
真夏は無理に咲かせない
秋にも香りの良い花を楽しみたい場合は、6月中旬頃から9月上旬頃までに上がった蕾を、株の状態を見ながら早めに摘み取ります。
特に鉢植え、若い株、葉が少ない株では、夏に大輪花を咲かせるより、葉と根を守ることを優先してください。
夏に葉が減った場合
高温や病気で葉が減った株は、すぐに強い肥料を与えたり、長い枝を深く切り戻したりせず、午後の強い日差しを避け、水切れを防ぎながら回復を待ちます。
枝が緑色で芽が生きていれば、気温が下がるにつれて新しい葉が出ることがあります。枯れ枝だけを整理し、残っている葉を大切にしてください。
栽培者の評価を見る
良い評価
- 香りがとても良いという声が多い
- 大輪のローズピンク花が華やか
- 春と秋に香りの良い花を楽しめる
- 樹勢が強く、枝がよく伸びる
- 耐病性が比較的良く、育てやすいという声がある
- 切り花にしても香りを楽しめる
- 一輪でも見応えがある
- ポール・マッカートニー氏の名を持つバラとして人気がある
困った評価
- 枝が横へ広がり、株姿が整いにくいことがある
- 秋口に長いシュートが伸びることがある
- 高温期は花が早く開くことがある
- 香りの感じ方は気温や開花状態によって変わる
- 花の重みで枝先が傾くことがある
- 鉢植えでは真夏に水切れしやすい
- 真夏の強い日差しで葉が傷むことがある
タイプA~Dの評価について
タイプA~Dは、清水園芸店が夏の育てやすさと、年間の管理にかかる手間をもとに分類した目安です。
| タイプA | 夏に葉が傷みにくく、管理の負担が少ない、とても育てやすいバラ 初心者の方、できるだけ手間をかけたくない方 |
| タイプB | 夏に葉が比較的傷みにくく、育てやすいバラ 初心者の方、育てやすさを重視したい方 |
| タイプC | 夏に葉が傷むことはあるものの、管理次第で回復しやすく、比較的育てやすいバラ 少しチャレンジしてみたい初心者の方 |
| タイプD | 花の美しさや香りが魅力ですが、夏の管理に少しコツが必要なバラ ある程度栽培経験のある方、中級者の方向け |
どのタイプでも、日当たりや風通し、水管理などの栽培環境によって、生育状態や病気の発生しやすさは変わります。
また、この分類は無農薬栽培のしやすさを示すものではありません。
必要に応じて農薬を適正に使用することを前提として、夏の育てやすさや管理の負担を目安として分類しています。
夏は花よりも、葉と根を守る管理を
ザ・マッカートニーローズは樹勢と回復力のある木立バラですが、真夏の強い西日、水切れ、鉢の高温、高温多湿が続くと、葉が傷むことがあります。
秋にも香りの良いローズピンクの花を楽しみたい場合は、真夏は無理に咲かせず、夏の葉をできるだけ残すことが大切です。
清水園芸店では、夏のバラ管理にキトサン溶液「ばら専科」をご利用いただいています。

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